【不自然な形成法でしか可能でなかった新家族の親2人は、より本質に迫っていた】
【ゲイ夫夫と子どもたちの家庭を取り上げたスイス産ドキュメンタリーを見た 自らの家庭では見つからない"本質"があった】
同性愛者たちのカップル・結婚・子恵まれは簡単なことではない。時代の変化とともに世相が動いてきたことによって、このドキュメンタリーのような家族形成が可能となってきたのだろう。男性の一方はしきりに「自分が若い頃は考えもしなかったことだ。ゲイの自分が子どもを育てることができるなんて」と語っていた。
それに比べれば、異性愛者の夫婦形成はある意味簡単なことだ。…しかし、彼らが追求し続けていたように見える、子どもへのメッセージ。いくつもの段階を経てようやく生まれることにこぎつけたこと。それが大多数とは違う出生のプロセスだったとしても「君たちは、僕たちから愛されて生まれてきたんだよ(そして卵子提供者・代理母の協力があって君たちの生命はつくられたんだよ)」ということ。
僕らはそんなメッセージを受けて育っただろうか。いや、おそらく早々にこの夫婦は破綻していたんだ。そのことによって精神貧困者の青年が、世に放たれることになったのだ。実際は世に逃れることもできずに自室の布団の中で暖を取っていることが精一杯の未熟児になっているようだが。
そんなことを感じました。俯瞰してみるのが大事ですね、誰も教えてくれませんから。この家族の立ち位置なんて。
https://www.nhk.jp/p/docland/ts/KZGVPVRXZN/episode/te/J6GG12XWP6/
「パパ&ダダ ふたりのジョンの子育て日記」
初回放送日: 2023年2月3日
欧米では制度化され受け入れられつつある同性カップルの結婚。彼らが子供を持つ選択をしたとき、一体何が待ち受けているのか。家族とは何かをノーナレで問いかける。 同性婚をしたベトナム系でダンサーのジョンとイタリア系大家族出身のジョン。卵子提供者と代理母という2人の女性の力を借りて子供を授かった彼らは、息子たちに「パパ」「ダダ」と呼ばれている。彼らの悩みは将来「なぜお母さんがいないの」と聞かれた時、どう答えるか。番組では複雑な状況を絵本のようなアニメーションで表現。家族とは何かをノーナレで問いかける。 原題:papa & dada(スイス 2021年)